アンダーカードではRISE、K-1対抗戦が、メインでは那須川天心―武尊が行われた「THE MATCH 2022」。東京ドームには5万6399人を動員し、全試合を完全生中継したABEMA PPVの売り上げは驚異の50万件以上を記録していた。

 国内では大きな盛り上がりを見せていたが、海外でPPVは売られず視聴手段がなかった。なぜか。実行委員として関わっていた榊原CEOが裏側を口にする。

「僕らもいろんな海外プラットフォームに声をかけました。事実として、驚くほど軽い階級のキックボクシングに対して世界的な需要がないんです。それと圧倒的に大きいのは時差です」

 米国の格闘技団体「Bellator」を日本に取り入れた話も出しながら説明。「日本に持ってきたときも日本時間の午後0時開始で午後3時ちょっと前にエメリヤーエンコ・ヒョードルが出てくる」。

「THE MATCH 2022」は日本人待望のイベントだった。「日本のマーケットをベースに考えると午後7時以降、午後8時とかにメインを持ってくると想定します。そうすると北米はもう夜中ですから。
PPVの軸足、マーケットをどこに定めてやるのか。日本の時間をベースに考えたときに、キックボクシングであることとその中でも階級が軽いということ。
また時差の問題。『海外のPPVでこれだったらいける!』という風に思ってもらえるところがなかったのが現実です」と打ち明けた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8b9409c8cb46f9bcdbab5305061b41060b37e172