なぜ秀吉は朝鮮出兵に失敗したのか…最新技術でわかった驚きの新説

日本軍の一番隊は朝鮮半島へと到着したのち、信じられない速度で北上した。

 「進軍の行程を細かく分析すると、さらに驚くべき事実が浮かび上がりました。小西行長率いる一番隊は4月12日に釜山に上陸し、4月14日から進軍を始めました。漢城(ソウル)への到達は5月2日となっています。

 実際に行軍した距離を、直線距離の3割増しで455kmと仮定すると、一日あたり24kmと異常な速さで北上していることになるのです。一日24kmは、大日本帝国陸軍時代の戦闘がない状態での歩兵の進軍目標です。
戦国時代の部隊が、戦闘をしながらこのスピードで進軍するのは無理があります」

 指摘の通り、一番隊は戦闘がほとんどない状態で、無人の荒野を補給もないままただ猪突していた可能性が高い。十分な兵站がない状態での異常な速さでの行軍は、部隊を激しく消耗させた。

 そして糧食の現地調達にも事欠いた日本軍は、明へと攻め入る前に撤退を余儀なくされた。こうして秀吉の朝鮮出兵は失敗に終わるのだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/558f998d1414fbd528f6ca078fa4045058ef7ab1?page=2