「歯磨きは1日3回」って本当に正しいの? 歯科医師に聞いてみた
Q.「1日1回」や「1日2回」といった、一般的に「少ない」とされる回数の歯磨きでは、歯へのどんな影響が考えられますか。
高谷さん「口内の環境は食事だけでなく、ストレスや喫煙などによっても悪化していきます。
口内環境は適切な歯磨きによってリセットできますが、1日3回ならば多過ぎず、十分な効果が期待できると考えられます。
それより回数が少ないと、口内環境が悪い時間が長くなるため、必然的にデメリットしかありません。
ただし、“食後の歯磨き”という習慣には、勘違いされやすいポイントが2つあります。1つ目は『起床後すぐの歯磨き』です。
就寝中は口内環境が悪化しているので、起きたらまずリセットしましょう。
つまり、『朝食を抜いたから』といっても歯磨きは必要なのです。
『朝食は軽めに取る』という人が多いと思うので、起床後にしっかり歯磨きをして、
朝食後には軽く歯磨きをする程度でよいでしょう。
そして2つ目は、『食後30分間は歯磨きを控えること』です。
食後は口内が酸性に変化していますが、これは唾液の循環などによって30分程度で落ち着きます。
酸性中に歯磨きをしても効果が薄れ、場合によっては悪化させてしまう恐れもあります」
とはいえ、歯磨きは、回数だけをこなしても仕方ありません。
それよりも、毎回の歯磨きテクニックを向上させる方が効果的です。
小さな子どもが、毎食後に歯磨きをしても虫歯になってしまうのは、うまく磨けていないからです。
染色液などを用いながら、磨き残しに気を付けて歯磨きをしてみてはいかがでしょうか」
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