うつ病治療にはVRが効く!?帝人ファーマ・大塚製薬など研究開発を急ぐ
うつ病の治療に仮想現実(VR)を用いる試みが進んでいる。
うつ病など精神疾患の治療では、薬物療法を基本に認知行動療法や
社会生活技能訓練(ソーシャルスキルトレーニング)が併用される。
そこに没入感のあるVRを導入し、治療効果を高めるのが狙い。
帝人ファーマや大塚製薬が医療用VRを手がけるベンチャーのジョリーグッド(東京都中央区)と連携するほか、
MeijiSeikaファルマ(東京都中央区)や住友ファーマも他社との協業を始めた。
主に治療支援との位置付けとなるが、手軽さもあり浸透しそうだ。(藤木信穂)
ジョリーグッドは国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センターと
うつ病患者に対するVRの効果を検証する共同研究を進めており、蓄積した知見がある。
うつ病治療に向けた反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)装置で実績もある帝人ファーマは、
ジョリーグッドとうつ病の認知行動療法を補助するシステムを開発中。
認知行動療法は、認知に働きかけて気持ちを和らげる精神療法の一種。
医療者との対話にVRを使い、患者の感情の喚起を促すことで治療効果を高められるとみる。
大塚製薬もジョリーグッドと組み、50億円規模の投資を見込んで
VRを用いた精神科領域のソーシャルスキルトレーニングのプラットフォームの構築を目指す。
まずはVRで統合失調症患者の社会復帰を促す考えだ。
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