『ファイナルファンタジー』(FINAL FANTASY、英名:Final Fantasy:The Spirits Within)は、2001年に公開された3DCGによるSF映画。2001年度文化庁メディア芸術祭において審査委員会特別賞を受賞[3]。

コンピュータゲーム『ファイナルファンタジー』シリーズの生みの親、坂口博信が手掛けた初の映画作品で、坂口が率いるスクウェア(現・スクウェア・エニックス)とハリウッドスタッフが手を組み、
製作費総額1億3700万ドルをかけて製作された[1]。『ファイナルファンタジー』のイメージ作品として、ガイア理論をテーマに描かれた。


興行的な大失敗
2001年6月に公開された米国では、不入りのために公開は数日から数週間で打ち切られた[4]。制作費1億3700万ドルに対して全世界での興行収入は8513万ドルであり[1]、これは興行として見た場合、完全な大失敗である。

米国から3か月遅れで公開された日本においても、

米国での不振が伝わり、失敗作であるという風評が広まっていた。
米国公開の翌月にスタジオジブリの『千と千尋の神隠し』が公開され、後に上映期間が大幅に延長されるほどの空前のヒットとなっていた。
テレビによる広報活動のメイン媒体は日本テレビだったが、同社はスタジオジブリの『千と千尋の神隠し』を推していた。
など、事前の広報活動に失敗しており、米国同様に早々と打ち切られた。監督の坂口は「せっかくの映像美も字幕のせいで十分に堪能できず吹き替えを上映しなかったことが失敗のひとつ」だと語っている。

これによりスクウェアは巨額の損失を計上し、経理面で窮地に陥った。そのために映画事業からは撤退、他にもテレビアニメ『FF:U ?ファイナルファンタジー:アンリミテッド?』の打ち切りを余儀なくされた。
さらにはソニー・コンピュータエンタテインメントなどからの資本参加を余儀なくされる事態になった。

なお、2005年に発売された映像作品『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』では映画館での商業上映を行わずにDVDなどメディア媒体での販売に絞った結果、全世界累計出荷本数は410万枚[5]とビデオストレート作品としては異例の記録を樹立した。

3Dアートへの影響
後に海外で製作発売されたTPS系アクションRPG『Mass Effect』の第3作でアートディレクターを務めたDerek Wattsが海外マガジンのインタビューにて、「『Mass Effect』は坂口が監督したCG映画『Final Fantasy: The Spirits Within』に多大なインスピレーションを受けており、
実際にGUIやNormandy号のデザインも映画を参考にしていた」と語った。Wattsは今でも開発チーム内で映画の内容を確認することがあるとのことである。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%B8%E3%83%BC_(%E6%98%A0%E7%94%BB)