既婚者であることを隠し交際していたシングルマザーの女性の首を絞め殺害したとして、43歳の会社員の男が警視庁に逮捕されたことが捜査関係者への取材で分かりました。女性は妊娠した状態で死亡していて、警視庁は、お腹の子どもの父親が会社員の男である可能性が高いとみています。

捜査関係者によりますと、殺人の疑いで逮捕されたのは、埼玉県草加市の会社員・高橋剣容疑者(43)です。

高橋容疑者は今年3月12日未明、交際相手の成田のぞみさん(当時37)が住む東京・練馬区のマンションの部屋を訪れ、首を何らかの方法で絞めて窒息させ殺害した疑いがもたれています。

成田さんの遺体の近くからは、凶器として使用された可能性のあるビニールひもが押収されていますが、高橋容疑者は犯行後に部屋から立ち去ったということです。

捜査関係者によりますと、朝になり、成田さんと2人で暮らしていた小学3年生の長女(9)が起床し、洗面所の床に倒れている母親の成田さんを見つけたということです。

およそ2キロ離れたインターネットカフェに宿泊していた高橋容疑者は成田さんの長女からの連絡を受け、部屋に向かいながら午前8時前に119番通報しました。捜査員が現場に駆けつけた際、高橋容疑者は既に部屋に到着していて、「成田さんとは会っていない」と説明しましたが、その後の防犯カメラなどの捜査で警視庁は高橋容疑者の説明をウソと判断し、逮捕に至りました。

高橋容疑者は2014年に今の妻と結婚したにもかかわらず、2017年に参加した婚活パーティでシングルマザーの成田さんと知り合い翌年に交際を始めました。

捜査関係者によりますと、高橋容疑者のスマートフォンに残っていたSNSのメッセージを解析したところ、自分が既婚者であることを成田さんに隠していたということです。

一方で、警視庁による関係者への事情聴取によりますと、成田さんは友人に対し「娘のためにお父さんをつくってあげたい」と、高橋容疑者との結婚について真剣に話していたということです。

さらに、成田さんは妊娠した状態で死亡していて、警視庁は、お腹の子どもの父親が高橋容疑者である可能性が高いとみています。捜査関係者によりますと、高橋容疑者が成田さんからの結婚の誘いを断り続けトラブルになり、犯行に及んだとみられています。

逮捕前の任意の事情聴取に対し、高橋容疑者は「妊娠の事実は知っていた」と話しているということで、警視庁は、トラブルのいきさつや犯行の動機を詳しく調べる方針です。

https://news.yahoo.co.jp/articles/cd40f253136bf7f5fddc98b3a7a7186ccd055bf9