女性に筋肉美ブーム? 「ただ痩せる」は時代遅れ
鍛えた上腕二頭筋にバンドを巻いたナタリー・ポートマンさんの姿が話題に
8日公開の映画「マイティー・ソー」シリーズ最新作「ソー:ラブ&サンダー」で、ナタリー・ポートマンさん(41)はよろいを身につけ、魔法のハンマーを振りかざす最強のスーパーヒーローを演じている。だが、ちまたの話題をさらったのは、スター女優の隆々と盛り上がった肩や腕だ。その筋肉があまりに見事なため、コンピューターグラフィックスで彼女の外見がどれほど修正されたかを巡り、論争が巻き起こったほどだ。
「筋肉隆々の腕は、絶対に求められる目標だった」。ポートマンさんと10カ月間のトレーニングに取り組んだオーストラリア人のトレーナー、ナオミ・ペンダーガストさんはそう話す。ポートマンさんがケガをしないよう、簡単なウェイトから始めて次第に重いウェイトに切り替えた。ペンダーガストさんのウェブサイトで販売されているワークアウトプログラムには現在、ポートマンさんが「ソー」の完全な衣装を着用し、バイキング風の膨らんだ上腕二頭筋にきつめのバンドを巻いた写真が貼り付けられている。
さらば、重さ900グラムのピンクの合成ゴム製ハンドウエイト。ようこそ、ずっしりした大きなダンベル。上半身の「わきの下の脂肪」、二の腕の「振り袖」、あるいは背中の「ブラからはみ出る肉」を嘆く多くの女性は、たくましい筋肉美を追い求めている。
この重大なテーマは、スクリーンに登場する女性スーパーヒーローが増え、「激やせ」が時代遅れにすら思える「ボディー・ポジティブ」(ありのままの身体を受け入れる)ムーブメントが広がったこともあり、盛り上がりを見せている。新型コロナウイルスの大流行は、家庭用フィットネス機器への関心を呼び覚まし、バトルロープ(重く太いロープを波打たせるエクササイズ)やプッシュスレッド(重りを乗せたそりを前方に押し進めるトレーニング法)といった重量級の器具にも関心が集まる。
「鏡をのぞき込み、目で見て、それを実感する――強さは病みつきになる」。こう話すのは、映画「エッジ・オブ・トゥモロー」でエミリー・ブラントをエイリアンと戦う特殊部隊員に変身させ、「キャプテン・マーベル」ではブリー・ラーソンが銀河間スーパーヒーローになるのを助けたトレーナーのジェイソン・ウォルシュ氏だ。
マッチングアプリ「マッチドットコム」では、自分自身について書き込む項目に「スリム/スレンダー」よりも「アスレチック(運動選手らしい)/フィット(健康)」だと記入する女性が、3年前に比べて10%増えたという。マッチドットコムのブランド担当バイスプレジデント、アンバー・ハリソン氏によると、こうした女性は最初の1週間に獲得する「いいね」が、「スリム/スレンダー」グループより約40%多い。
(以下ソース)
https://jp.wsj.com/articles/natalie-portmans-arms-are-the-breakout-stars-of-thor-love-and-thunder-11657173668