八代将軍・徳川吉宗が火をつけた「江戸時代の一大温泉ブーム」の真相

吉宗の"ゴートゥー温泉"

江戸時代の15代に及ぶ将軍のなかでも、屈指の名君とされる徳川吉宗。評価の高い仕事をざっと数え上げても──。
新しい人材の抜擢、目安箱の設置、小石川養生所の設立、隅田川や飛鳥山など桜の名所の整備、公事方御定書の制定、新田開発の奨励、上げ米の制、年貢の定免法、借金相対済まし令、などなど。
後のほうの経済対策、農業政策についての異論はさておいて、よく働いた将軍であることは間違いないだろう。
将軍に限らず、人間は一生懸命働けば、疲労の度も増すのである。疲れたときはどうするか。
吉宗の疲労回復術の一つが、温泉だった。
しかも、吉宗が温泉好きだったことが、大名から庶民に至るまで、温泉ブームをもたらし、江戸の湯屋にまで温泉のお湯を運んで来るという新需要まで出現させた。いまなら、さしずめ、総理自らがゴートゥーなんたらの大キャンペーンの音頭を取って、経済の活性化に成功したようなものである。


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