エルサルバドルがデフォルト危機 ビットコイン法定通貨化は夢に終わる?

仮想通貨を法定通貨にした中米のエルサルバドルが、デフォルト(債務不履行)に陥る可能性が高いとの見方が強まっている。

 同国のブケレ大統領は2021年9月、世界で初めてビットコインを法定通貨にしたが、米国のメディアは最近、その効果を疑問視する記事を相次いで公開している。

 たとえば、ニューヨーク・タイムズは「ビットコイン天国エルサルバドルは幻だ」との論説記事を2022年7月2日に公開した。

 ワシントン・ポストも7月6日に「中米は、ビットコインで観光客を集めようとしたが、機能せず」との記事を掲載している。

 膨れ上がる債務に苦しむエルサルバドルのブケレ大統領は、ビットコインの法定通貨化で、経済の活性化と観光振興を狙ったが、いずれも今のところ不発のようだ。

 国際通貨基金(IMF)は、同国に対してビットコインの法定通貨化をやめるよう求めており、エルサルバドル政府の財政悪化が続けば、IMFの要求を受け入れざるを得ない状況も想定できる。
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