米連邦破産法の適用を申請した仮想通貨ヘッジファンドのスリー・アローズ・キャピタルは、清算プロセスに協力しておらず、8日現在で創業者らの所在は不明になっていることが裁判所の文書で明らかになった。

  英領バージン諸島の判事が指定した清算担当者らは、スリー・アローズ創業者のカイル・デイビーズ、スー・チュー両氏から「有意な協力を得ていない」と、米破産裁判所に弁護士らが文書を提出した。助言会社のテネオがスリー・アローズの資産整理と保全に取り組んでいる。

  清算人らはファンドの資産が「消散」しないよう、デイビーズ、チュー両氏とスリー・アローズに関連した銀行や仮想通貨交換業者に召喚状を送るべく米裁判所判事の許可を申請している。テネオのラッセル・クランプラー氏が明らかにした。ビデオによる聴聞は12日に予定されている。

仮想通貨ヘッジFのスリー・アローズ、米連邦破産法15条の適用を申請

  裁判所文書によれば清算人らは6月末、創業者の所在を突き止めようとシンガポールに住所が登録されているスリー・アローズのオフィスを訪ねたが、もぬけの殻だった。ドアはロックされ、コンピューターは稼働しておらず、入り口には郵便物が散乱していたという。近隣オフィスに勤める人々によれば、ここのところ人の出入りはない。

原題:Three Arrows Founders’ Whereabouts Unknown, Foiling Liquidators(抜粋)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-07-11/REV37QT0G1KW01