東京都内の飲食店主が物価高での経営に限界を感じ、今月末に店を畳んでタイに移転する。
原材料の高騰分を商品価格に上乗せすると、如実に客が減り売り上げが落ちたからだ。
消費者の賃金が上がらないため値上げができない問題は、衰退する経済の象徴として参院選で議論になった。
店主の決断から、働く場として魅力を失う日本の姿が浮かび上がる。

第一生命経済研究所の西浜徹氏はかつて地方から東京を目指した人が、今はより商品が高く売れる海外を目指す傾向があると指摘。
「一旗揚げたい人は、日本より人口が多く成長する東南アジアに行きやすい」と話す。
5年前と比べ永住者数はタイやマレーシア、ベトナムで2~3割増えた。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/189208