歴史上の主な宗教指導者が皆そうであったように、文師は今、迫害のただ中にいます。文師は誰かの助けがあってもなくても、
最終的にはこの期間を乗り越えて、神の真の人として認められるようになるだろうと思います。しかし、精神的、物質的再復興と
いう神から与えられたこの国の使命にとって、今世紀最大の希望の灯をともしている政府の下で、このような不正が行なわれ
ているのを見るのは痛烈な皮肉であり、悲劇です。米国は信仰と道徳と正義の善なる手本を自ら示すことで、世界を導いて
いくという使命を担っているのです。

 「宗教の自由」が、米国で保障されている自由の根幹を成していることを考えると、「宗教の自由」が侵害されているのを見
ることは、実に恐るべきことであります。文師の裁判では、文師を支援する書状が、米国でも著名な人々や、主流教会をはじ
め3人の州検事総長を含む40の主要団体、個人から合衆国最高裁宛に提出されました。最高裁史上、これほど多くの支援
が寄せられた人はいないのですが、それでもなお、最高裁は審理することさえ拒否したのです。

 300万人近い人々の宗教指導者で国際的にも認められている人物が、このような状況下で米国の刑務所に投獄されてい
ることは私たちにとって非常に気がかりです。大統領閣下、私たちは「宗教の自由」および「言論の自由」を保障した米国憲
法修正第一条に基づいて、閣下が直ちに過ちを是正する行動を取るようお勧めするものであります。文師を引続き投獄し
ておくことは、国家にとっても何ら利益になりません。私たちは閣下がこの問題に注意を向けてくださるようお願いするもの
であります。

敬具

岸信介 元・日本国総理

http://www.chojin.com/danbury/kishisyojou.htm