https://news.yahoo.co.jp/articles/16cc5ebc198debe6943a1d9f9e49c9eeba44e48b
母親「刑務所に入っていて」…9年の服役終え再び『立てこもり』 記者への手紙に見えた“自己顕示欲の強さ”
2022年6月21日、埼玉県川越市のインターネットカフェの個室ブースで、女性従業員を人質にとり約5時間立てこもったとして、長久保浩二容疑者(42)が逮捕されました_長久保容疑者は、2012年に愛知県で立てこもり事件を起こし逮捕され、9年の服役を終えて年4月に出所したばかりでした。_東海テレビでは2012年の事件の後、長久保容疑者へ手紙や面会で接触しました。送られてきた4通の手紙の文面には、「自己顕示欲の強さ」が現れていました。_■9年の服役を終えたばかりで再び…2012年に立てこもり事件を起こした長久保容疑者
2012年に、愛知県豊川市の信用金庫で、人質立てこもり事件は起きました_13時間にわたる立てこもりの末に身柄を確保されたのは、長久保浩二容疑者(当時32)。懲役9年の判決を受けて服役し、2022年4月に出所しました_しかし、出所後間もない2022年6月21日に、長久保容疑者は、埼玉県川越市のインターネットカフェで、またも立てこもり事件を起こして逮捕。_長久保容疑者(供述):
「自分の人生に嫌気がさした」_逮捕後の表情には、その供述とは裏腹な不敵な笑みが浮かんでいました。_■中学時代は新聞配達で母親を助ける…高校卒業後に罪を重ねるようになった容疑者
長久保容疑者は、山梨県の山間部ののどかな地で少年時代を過ごしました。_小・中学校の同級生の母親:
「素直だったんじゃないかね、子供のころは。(中学時代は)あの子が長男だったので、親に少しでも助けをしようと思ってそういう仕事(新聞配達)をしていた。どこかできっと、ズレちゃったかも知れない」_長男として家族を支えながら、農業高校に進学。高校時代の友人は、今とは違う長久保容疑者の様子を振り返ります。_高校の友人:
「夢は、農業って感じだった。(トラクター乗っている時は)生き生きとしているというか、楽しそうというか」_しかし、高校卒業後に地元を離れてからは、その生活が一変。窃盗事件での逮捕・服役後、豊川市で事件を起こすなど罪を重ね、刑務所の出入りを繰り返してきました。そして、今回の逮捕…。_長久保容疑者の母親:
「被害にあわれた方には、大変申し訳なく思っています。罪を償ってというよりは、もう(刑務所に)入っていてください」_今回の事件翌日、取材に応じた母親は、突き放すような言葉を口にしました。_長久保容疑者の母親:
「バカですよ。自分がやっていることがわかんないんじゃないかって。(豊川での事件後の連絡は)気が向けば、手紙かハガキで来るくらいで。返事も出さないって言ったらいけないけど、そうするとまたおんぶに抱っこになっちゃうので、少し距離をおこうかなと」
■「見栄っ張り」で「虚栄心が強い」…接見した記者が感じた長久保容疑者の印象
東海テレビは、2012年の事件後に長久保容疑者に手紙や面会で接触。長久保容疑者から届いた4通あわせて21枚の手紙と、2度の面会で取材を続けてきました。
<長久保容疑者からの手紙>
「孟春の候、お手紙有難う御座居ます。能筆な御手紙に私の悪筆悪文での返信となる事を御許し下さい」_時候の挨拶で始まる、丁寧な文章。豊川市の事件からおよそ4か月後の2013年3月、裁判を控えた長久保容疑者から届いた手紙です。
<長久保容疑者からの手紙>
「私の原動力、それは、国への不信と不満、これに尽きます」
「人質の殺害についても、その為の覚悟はありました」
「純粋に国の将来を考えての行動なのに、自暴自棄と言われるのは心外なんです」
そこに綴られた、犯行の動機…。手紙を受け取った記者は、長久保容疑者が面会に応じる意向を示したことから、1度目の接見に向かいました。_記者:
「語り口はそんなに強いわけではなく、だからと言って優しいというわけでもない。会ってみた感じは、今回、事件で人の心を傷つけましたけど、物理的に人を傷つけるような、人を殺すようなタイプではなかった」
面会後には、2通目の手紙が届きます。_
「先日は、面会に来ていただき、有難うございました」
「私に対するイメージの変化はありましたか?」
「答えられる事は、包み隠さず全て話すつもりです」
何かを話したがっている…。事件の背景に迫ろうと2度目の面会に向かった記者は、長久保容疑者の印象に“変化”を感じたといいます。_同・記者:
「2回目しゃべったときは、だんだんヒートアップしてきて、国への不満とか、何かを成しえたいみたいなことを饒舌に語るようになって…。英雄気取りみたいな感じの、自分を大きく見せたいようなのが、すごく内面からあふれているような感じでした。自分の生活が上手くいかない不満を、社会に転嫁させていたよ