日本の人口減少は不可避であり、確実にやってくる未来であることは繰り返し伝えてきているが、それを「なんとかすればなんとかなる」という精神論でとらえている人がいまだにいて閉口する。まるで竹槍でB29と戦おうとした戦時中の人達を見ているような気になってしまう。

日本の2021年の合計特殊出生率は1.30で、これもまた大騒ぎするメディアもあるのだが、実はその日本以上に急激に出生率が低下しているのがアジア諸国である。

先ごろ公開された最新の国連WPP統計によれば、韓国は、同出生率0.88でこれは世界最下位である。台湾も1.11であり、シンガポールも1.02、タイですら日本とほぼ同等の1.33なのである。

中国が遂に日本を下回った
そして、衝撃的なのは、中国の近年の出生率の急降下である。

中国の統計はその出所や公開年によってバラバラで、何が本当の数字なのかが曖昧であるが、国連の数字を正として判断すれば、2021年の中国の出生率は1.16となっている。日本よりも低いのだ。ほんの数年前まで1.6-1.8をキープしていたとは思えないほど、直近の4年間でガタ落ちとなった。

1995年以降の日本との比較をすれば一目瞭然である。コロナの影響など関係ない事はコロナ以前から下がっていることからもわかる。
https://news.yahoo.co.jp/byline/arakawakazuhisa/20220715-00305658