東京都豊島区が区議会の立憲民主党系会派に交付していた政務活動費約700万円を着服したとして、警視庁は21日、今年5月に57歳で死亡した古堺稔人(としひと)・元区議を業務上横領容疑で書類送検した。捜査関係者への取材で判明した。同庁は、古堺元区議が住宅ローンなどの返済に充てたとみている。

 書類送検容疑は2019年5月~21年10月、所属していた立憲民主党系会派の口座から現金約700万円を引き出し、自身の管理する口座に入金して横領したとしている。

 捜査関係者によると、この期間に同会派には計約1400万円の政務活動費が交付されており、半額を引き出して私的に流用していたとみられる。古堺元区議は当時、会派の幹事長を務めており、会派の資金を管理する立場にあったという。

 関係者によると、古堺元区議は議会関係者らから不正を指摘されていたとみられ、今年4月に池袋署に自首し、翌月に死亡した。自殺とみられる。古堺元区議は11年に区議会に初当選し、15年は落選したが、19年に2回目の当選を果たしていた。【安達恒太郎、林田奈々】

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