唯一ロッテから「経理なら」と言われ…場内アナウンス31年、2000試合達成の谷保さん
2022/07/24 10:52

 プロ野球・千葉ロッテの場内アナウンス担当、 谷保たにほ 恵美さん(56)が17日、一軍公式戦のアナウンスで通算2000試合を達成した。ZOZOマリンスタジアム(千葉市美浜区)に福岡ソフトバンクを迎えた節目の一戦でも持ち前のアナウンス力を発揮し、「チームが『頂点を、つかむ。』ために、これからも頑張ります」とコメントした。

 北海道帯広市出身で、子供の頃から高校球児が集う甲子園でアナウンスすることに憧れた。短大卒業後、自ら12球団に電話をかけて就職活動。唯一ロッテに「経理なら」と言われ、1990年に入社した。二軍の担当枠が空いた翌91年から場内アナウンスに携わり始め、その年に一軍デビューも果たした。

 この道31年のベテランで、選手の名前を読み上げる際の独特のアクセントや晴れやかな声でファンを楽しませてきた。中軸打者として活躍し、2016年に引退したサブローさんの打席では、「サブロー」と語尾を伸ばした。息が続かなくなるのではないかと思うほど「ロー」が長く、球場の名物にもなった。

 今年4月10日のオリックス戦では、佐々木朗希投手(20)の完全試合を見届け、「佐々木朗希投手、完全試合、達成でございます」という透き通るようなアナウンスを球場に響かせた。

 16日からの福岡ソフトバンク戦に記録がかかっていたが、カード初戦は雨天中止となったため、17日に持ち越されていた。

 この日の五回裏終了時には大型ビジョンに「場内アナウンス担当 2000試合 谷保恵美」と祝福のメッセージが表示され、放送室の様子が映し出された。選手やファンからは大きな拍手が送られ、谷保さんは笑顔で応えていた。

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https://www.yomiuri.co.jp/sports/npb/20220718-OYT1T50074/