「富ヶ谷の家はもともと安倍さんの父・晋太郎氏が購入したもの。かつては2階建ての屋敷と広い庭があり、安倍派の議員や記者たちを呼んでガーデンパーティーを開いていた。晋太郎さんが亡くなった後、洋子夫人が一族で一緒に住めるように現在のマンションに建て替えたのです」
登記簿謄本によると、敷地は洋子さんと安倍氏の兄・寛信氏の共同名義、建物は1階と地下を洋子さんと寛信氏が持ち、安倍夫妻の居宅がある2~3階部分と賃貸マンション部分は洋子さんの所有だ。安倍氏の持ち分はなかった。
安倍氏が存命であれば、当然、兄や弟とともにいずれ母・洋子さんからこの家を受け継ぐはずだったが、それはかなわなくなった。しかも、安倍夫妻には子がいないため、代襲相続もない。
では、昭恵夫人は自宅に住み続けられるのか。
一昨年4月に施行された民法改正で「配偶者居住権」が創設され、夫が亡くなっても、一定の要件を満たせば妻は家に無償で住み続けることができるようになった。
「富ヶ谷の自宅は安倍氏の所有ではないので、そもそも昭恵氏に配偶者居住権はありません。洋子氏の推定相続人は寛信氏と岸信夫氏の2人。信夫氏は岸家に養子に出たとはいえ、洋子氏の実子なので相続権があります。昭恵氏は洋子氏の同意があれば住むことはできますが、洋子氏と養子縁組するか、あるいは洋子氏から遺言状で遺贈されない限り、自宅の所有権は持てません」(山本氏)
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