現状、高い内閣支持率を維持でき、先の参議院選挙で、この問題が影響を及ぼさなかったので、議員まで辞めさせる理由もないと考えているという。前述の議員が続ける。

「見捨てて、逆に静岡5区を二階派の細野氏に取られてしまうより、当て馬としてでも居座らせることで、距離のある二階派との今後の取引材料にも使える」

自民党最大派閥の清和会(安倍派)は主を失い、派閥をまとめるのに手一杯。9月27日、武道館で開催予定の安倍元総理の国葬まで表立っての動きはできまい。臨時国会は9月30日に召集予定だが、吉川氏は姿を現すのだろうか。

「会期延長すれば臨時国会は12月を超える。その間、ずっと欠席というわけにもいきません。なので、永田町が統一教会との関係に揺れている間に会見を開き、ブログに綴ったことを繰り返して、『説明責任は果たした』として次の選挙まで居座るつもりだろう」(政治部記者)

6月30日、吉川議員に夏のボーナスにあたる期末手当286万円が支給された。吉川氏の令和3年度の所得等報告書を見ると、不動産所得として933万円、政務官給与も含めた歳費は2284万円。吉川氏には3000万円を超える所得がある。庶民がインフレに苦しむ中、吉川氏は議員のままで、永田町のパワーゲームも続けられる。