2021年10月、タクシー料金の支払いにおもちゃの100ドル紙幣が使用され釣り銭をだまし取られる被害が相次いだ件で、沖縄県警が詐欺容疑などで米兵3人を書類送検していたことが27日までに、関係者への取材で分かった。3人は那覇市の国際通り付近などでタクシーに乗車し、おもちゃの100ドル札で支払いを済ませ、約9千円のおつりを受け取る行為を繰り返していたという。那覇地検は6月までに、米兵3人を不起訴処分とした。

 関係者によると、米兵3人はいずれも男性で20代の在沖海兵隊員2人と10代=当時=の陸軍兵1人。3人は十数回にわたりタクシーに乗車していた。容疑を大筋で認めているという。陸軍兵は3月、海兵隊員の2人は6月、那覇地検に書類送検され、いずれも不起訴処分となった。那覇地検は処分理由を明らかにしていない。

 被害に遭ったタクシー会社などによると、おもちゃの100ドル紙幣の使用は昨年10月10、11日の両日に発生した。3人は那覇市内で別々に乗車し、スマートフォンの通訳機能を使いながら「ゴー」「ストレート」などと告げ、乗車場所から約100メートル先で降車した。米兵は560円の料金をおもちゃの100ドル紙幣で支払った。

 支払われた紙幣を運転手が銀行に持ち込み、おもちゃと判明した。被害はタクシー事業者複数社にまたがり、被害総額は少なくとも6万円以上になるという。

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