サウナ“ととのい”にもリスクが。脳梗塞、心筋梗塞、痛風の恐れも

巷に流布される「体にいいこと」を試してみたけれど、たまった疲れはまったく取れない。
正しいと信じていた習慣が、実は効果ゼロなんてことも……。
今、間違いだらけの習慣を総点検し、疲れない体になろう!

“ととのい”で異次元の満足感を得るも…
冷めるどころかますます過熱するサウナブーム。
多くの愛好家を魅了するサウナのメリットについて、心臓血管外科の渡邊剛医師はこう語る。

「高温の蒸気が体表で対流することにより体全体が温められ、運動したときと同じように末梢血管が広がって血液の循環が良くなります。サウナ、水風呂、外気浴を繰り返すことで鎮痛効果や多幸感をもたらすホルモンが分泌されるという研究報告もあり、これがおそらく『ととのう』という異次元の満足感に繋がるのでしょう」

ただし、人体にとっては異常な高温環境にさらされていることを忘れてはならない。

「血管の拡張に伴って血圧が急激に下がるため、もともと高血圧気味で血圧を下げる薬を飲んでいる人は輪をかけて危険です。また、サウナに1回入ると300~400?の水分を失い、脱水状態や熱中症になりやすい。水分が抜けて血がドロドロになるわけですから、脳梗塞や心筋梗塞、それから一時的に尿酸値も高くなるので、痛風を引き起こす恐れもあります」


水風呂も血圧に与える影響大
サウナとセットでもてはやされている水風呂も、血圧に与える影響が大きいという。
「体の一部が冷たいものに触れると、寒冷刺激で体全体の血管が反射的にギュッと縮まり、血圧が急速に上がります。特に、中高年の血管は柔軟性が失われて、縮まりやすく広がりにくいため、高血圧、心臓病、脳動脈瘤持ちの人は、血圧の乱高下で下手をすれば血管が破裂しかねません」

安全なサウナ利用法とは?
では、血管の専門家目線での安全なサウナ利用法とは?

「脱水で血圧が下がると、生体反応として心拍数が上がって脈が速くなります。ゆえにサウナでは心臓がドキドキする前に、長くても10分程度で切り上げるのがおすすめ。冷たすぎる水風呂は避け、半身だけ入ったり、ぬるめのシャワーを浴びましょう。また、サウナ前後のアルコールは利尿作用があり水分補給にならないため、水やイオン飲料をこまめに取ってください」

疲労回復のつもりが生命の危機にさらされているのかも。

★GOOD……脈が速くなる前にサウナ室を退出。水風呂は避ける

★BAD……我慢して長時間入浴。入浴前後のアルコール摂取

https://news.yahoo.co.jp/articles/cd68d8f4c237bdb3a9cad4e2d15b2e912a2df1dd

参考画像
https://i.imgur.com/Goa634y.jpg