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「いまは食欲がゼロ。発表を待っている間も気持ち悪くなっていた。明日以降に食べられるようになれば」。2度目の候補で芥川賞を射止めた高瀬隼子さんは20日夜、突き上げてくる高揚感をこう口にした。
受賞作「おいしいごはんが食べられますように」は、食べ物を通して職場のままならない人間関係を描いた。
か弱く、仕事ができないのに上司らに守られる女性と、業務でその女性のしわ寄せを受け、もやもやした気持ちを抱いている女性。
私は頭痛でも我慢して仕事をしてるのに、なんで彼女はやらないのに配慮されるの? 頑張って仕事をした方が報われない理不尽さに「心をざわつかせる」とSNSで話題になった。
教育関係の職場で事務の仕事をして約10年。自身は上司の命令に従ってきっちり働くタイプで、繁忙期には終電近くまで仕事をすることもいとわない。
「私自身は、仕事をなんとかこなしてしまう側。きついと思っても、過剰に適応してやってしまう。だからそちら側の人間の話を書きたかった」
https://www.sankei.com/article/20220720-45IOGTALEFJSRAF3FZHJREIAB4/