ビンラディン家から寄付金 側近の反対聞き入れず―英皇太子
2022年08月01日05時49分

 【ロンドン時事】チャールズ英皇太子が2013年ごろ、米同時テロ首謀者で国際テロ組織アルカイダ首領だったウサマ・ビンラディン容疑者=11年に死亡=の異母兄弟から100万ポンド(約1億6000万円)の寄付を受け取ったと、31日付の英日曜紙サンデー・タイムズが報じた。

 同紙によると、寄付はサウジアラビアの富豪ビンラディン家の家長バクル氏と、その兄弟シャフィク氏によって行われた。皇太子は13年10月にロンドンの公邸でバクル氏と面会。最終的に皇太子の慈善基金PWCFが受取人となった。

 皇太子の側近らは、史上最悪のテロ首謀者の家族から金銭を受け取ったことが明るみに出れば国民の怒りを買い、「誰にとっても良いことはない」と進言。関係者によれば、側近らは寄付を返すよう訴えて皇太子と激しく口論したが、黙らされたという。

 皇太子は、返金すればバクル氏らを困惑させ、その理由について疑念を持たれるのを恐れたとされる。PWCF会長はサンデー・タイムズ紙に対し、寄付の受け取りは基金の当時の理事5人全員の総意によるものだと説明した。

https://www.jiji.com/sp/article?k=2022080100117&g=int