「添い寝中に呼吸止まった」三男殺害容疑の母、虚偽説明か…「パン食べたら急変した」とも

 神奈川県大和市で2019年、当時7歳の次男を窒息死させ、17年にも当時1歳の三男を殺害したとして同市の無職上田綾乃被告(42)が殺人容疑で再逮捕された事件で、三男の康生ちゃんの死亡について、上田被告が「添い寝していたら、呼吸をしなくなった」と県警や児童相談所に説明していたことが、捜査関係者への取材で分かった。

 上田被告は17年4月5日午後、自宅で康生ちゃんを窒息死させた疑いがある。複数の医師の所見などから、康生ちゃんは鼻や口を塞がれて殺害されたとみられ、県警は上田被告が虚偽の説明で殺害を隠そうとしたとみて調べている。

 近所の住民によると、康生ちゃんの死後、上田被告は「パンを食べたら急変した」「布団をかぶり息ができなくなった」などとも話していたという。

 上田被告には4人の子供がいたが、長男と長女は02、03年に相次いで死亡。市から情報提供を受けた児童相談所は、次男の雄大君が生まれた後の12年7月から、死亡した19年8月までの間に計約300回、面会や電話で支援を重ねていた。

 康生ちゃんの死因は当初「不詳」とされたが、児相は死亡当日から4日連続で自宅を訪問。上田被告は落ち込んだ様子を見せた一方、雄大君の保護には「子供の生活場所を変えたくない」と強く拒否したという。

 児相は雄大君を12年11月から2年5か月間、康生ちゃんの死後の17年4月から1年7か月間、保護したが、命を救うことはできなかった。県は「暴力の痕など虐待の所見がない中での対応だったが、相次いで人命が失われた以上、難しいでは済まされない」とし、専門家ら第三者による検証を進めている。

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