7月18日に「明日、決意表明する」と報道が流れると、一躍トレンドに上ったのが、フィギュアスケートで冬季五輪2大会連続で金メダリストとなった羽生結弦選手。そして告知通り、翌19日に競技生活を終えることを会見で表明。今後、羽生選手が五輪などでメダル争いをすることはなくなったことが改めて告げられた。

当然、国民的英雄である羽生選手の競技生活終了はメディアにはビッグニュース。テレビ朝日はその4日後の23日、当然のように「羽生結弦感動をありがとう~終わりなき挑戦~」と題した緊急特番を放送。羽生選手の軌跡や、フィギュア界をはじめ多くの元アスリートたちとのトークなどファンなら必見の内容で構成されていた。ところが、この特番の視聴率がまさかの大爆死。「羽生なのにこんなに低いの?」とSNS上に驚きのコメントが投稿される事態となった。

「個人視聴率2.2%・世帯視聴率3.9%。この日の同時間帯の番組では最下位に甘んじました。この数字が拡散されると、実は意外と多いアンチ羽生と、それに対抗する羽生ファンの間でまるでバトルのようなやり取りがSNS上で繰り広げられました。その間隙を縫って、どうして国民的アスリートの羽生選手の特番がそこまで惨敗したかを分析する人も多かったです」(スポーツ誌ライター)

特番惨敗の理由としてSNS上では、会見前にすでにプロ転向というスクープ記事が出たことなど様々な意見が。しかし、スクープ自体は特番の視聴率とは関係ないとする意見も散見。そんな中、羽生選手の「決意表明」会見の内容が世間の興味を一気に削いだのではないかという類の声が登場すると、同調する人が圧倒的に多かったのだ。

「羽生選手も詰め掛けたメディアのインタビュアーや記者たちも、あえて『引退』という言葉を使わないという雰囲気が、鼻につきすぎたという声がとても多かったんです。会見中も『引退しないのにさらなる高みとか言ってなんで会見してるの?』と、フィギュアスケートの競技選手とプロ選手の違いがあまりわかっていない人のコメントも。つまり、このあともフィギュアは続けるのになぜに会見するのかと疑問に思ったというわけですね。“引退”の言葉を頑なに使わなかったことで内容の焦点がボヤけ、ただのナルシスト会見に見えてしまったという声も聞かれました。羽生選手を腫れ物扱いするインタビュアーやメディアの対応ぶりも相まって、そうした会見の、ある意味で“失敗”が4日後の特番への興味も奪ったのではないでしょうか」(前出・スポーツ誌ライター)

五輪でのメダル争いには大勢が注目したとしても、人々がそのアスリート自身のファンであるとは限らない。さらに「引退」しないなら、あえて特番を見る必要性を感じなかった人が多かったのかもしれない。

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