間違えた 1600万円⇒130万円だった




中国をはじめとするアジアの国には、伝統的にトラの骨を漬け込んだ酒を飲めば、この動物の強さが得られると信じる人がいる。現在、カンボジア、ラオス、ベトナム、中国南部には野生のトラはいない。

 ネパールでは、トラの密猟には15年の禁錮刑と1万ドル(約130万円)の罰金が科されるとハリハル氏は説明する。

 1970年代以降、ネパールでは5つの国立公園が設立されており、トラのほとんどがこの中で生活している。公園内は職員や軍の兵士が頻繁にパトロールする。トラの保護活動は、結果的にサイ、ゾウ、センザンコウなど、ほかの絶滅が危惧される動物の保護にも寄与することになった。

 カメラトラップ(自動撮影装置)を利用するなど、確認方法の向上もネパールでトラの頭数が増えた一因ではあるが、実際の個体数や誕生数も増加しているとハリハル氏は言う。近年インドやブータン、タイでも生息数が増えているものの、「間違いなくネパールが他の国に先行して、トラを増やすという目標に近づいています」

 ネパールの発表に先立つ7月初旬、絶滅危惧動物種の状況に関する国際的権威である国際自然保護連合(IUCN)は、全世界のトラの個体群が「安定または増加している」と発表した。最新の集計は、野生のトラの数が3726頭から5578頭の間であることを示している。2015年の推定数から40%の増加だ。ただし、その多くが実数の増加ではなく、モニタリング方法の向上に起因するものだとIUCNは注意を促す。

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/22/080200353/