DMG森精機は4日、2023年4月入社の新卒社員の初任給を大幅に引き上げると発表した。博士課程修了者は36万3490円から31%増の47万5000円とし、賞与を含めた初年度の年収は682万5000円となる見込み。

大学学部卒の初任給は10%増の30万円、修士課程修了者は9%増の31万円とする。高卒、専門学校卒も初任給をそれぞれ引き上げる。初任給の大幅な引き上げは19年以来、4年ぶりとなる。

工場内の自動化やデジタル化に伴って高度な専門知識を持つ人材の必要性が増している。機械やソフトウエアを組み合わせて各顧客に最適なソリューションを提供するためにも、待遇改善で優秀な人材の採用につなげる。

日本の待遇を国際標準と同等にする狙いもある。同社はドイツや米国、イタリアなど43カ国に約1万2000人の従業員がいる。森雅彦社長は同日の決算会見で「日本は米国やドイツなどと比べて給与が低いが、経営者の責務として引き上げる。その分、生産性を上げていく」と語った。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC042F00U2A800C2000000/