https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20220806-00308961

マスクを着けている人が多い日本の新型コロナ感染者数が、世界最多なのはなぜ?

日本は2週連続で世界最多の新型コロナ新規感染者数を記録しています。

これだけマスクを着けている日本で感染者数が増えていることに関連して、マスクの効果に疑問を抱いている方もいるようです。

今、日本で新規感染者数が世界で最も多いのは、マスクの効果がないためでしょうか?

日本の新規感染者数は世界最多
現在、日本国内では1日20万人を超えるペースで新規感染者数が報告されています。
確かに7月以降、日本の新型コロナ新規感染者数は急激に増加しており、欧米や東アジア諸国と比べても多くなっています。

これまで新規感染者数・死亡者数を低く抑えてきた日本でここまで新型コロナが拡大しているのはなぜでしょうか?

厚生労働省のアドバイザリーボードの資料では、現在の流行の要因について、

・ワクチン接種からの時間経過による感染予防効果の低下

・人流の増加

・オミクロン株亜系統BA.5の拡大

・エアコン使用による換気の低下

などが挙げられています。

しかし、感染力が強いBA.5が広がっているのは海外も同じはずです。

それなのに日本でここまで感染者数が増え、海外では日本ほどは増えていないのはなぜでしょうか。

アメリカではオミクロン株に対して80%以上が免疫を持っている
人口3.3億人のアメリカではこれまでに9000万人以上が新型コロナの感染者として報告されていますが、これは検査によって診断された症例のみが含まれています。

オミクロンの流行の最中である2022年2月に行われたアメリカ全土の調査では、アメリカ国民の57.7%が過去に新型コロナに感染した証拠となるN抗体が陽性でした。特に0~17歳の世代では7割を超えていました。

特にオミクロン株が広がって以降、急激に上昇しており、現在アメリカ国民の8割がオミクロン株に対する免疫を持っているという試算もあります。
ちなみに同じくオミクロン株による第6波のピークを超えた2022年2月に日本で行われた調査では、日本人のN抗体陽性率は4.27%と報告されており、この時点でアメリカは国民の大部分がオミクロン株に感染し、日本ではオミクロン株を主流とした第6波でも感染者数はそれほど多くは増えなかったことが分かります。