1995年地下鉄サリン事件 なぜ理系の高学歴者は、麻原彰晃にのめり込んだのか

『私が見た21の死刑判決』より#15

地下鉄サリン事件の実行犯たち

 地下鉄サリン事件──。渋谷のマンションの一室から、5台の車に分乗して実行役を担当路線の駅に送り、そこから乗り込んだ地下鉄車輛内にサリンを散布して下車。送迎車は降車駅に先回りして彼らをピックアップすると、再び渋谷に戻る。標的は霞ケ関。同駅を通る3路線上下5方面。散布方法は、新聞紙に包んだサリン入りポリエチレン袋を車床に落とし、尖った傘の先で突いて漏出させると同時に降車するという、単純なものだった。

 これが各路線で同時多発的に実行されて、1995年3月20日の東京の朝は、大混乱に陥った。

 その時、実際に地下鉄に乗り込んでサリンを撒いたのは、理科系の高学歴者が

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