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ブラジリアン柔術の王者、頭を撃たれ脳死 非番警官の犯行か サンパウロ
2022/8/8 15:09 (JST)
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ブラジリアン柔術の史上最高の王者の1人、レアンドロ・ロさん(33)が7日、ブラジル・サンパウロのナイトクラブで頭を銃で撃たれた。脳死の状態だという。非番の警官の犯行とみられる。

ブラジリアン柔術は、1910年代にブラジルに移民した日本人柔道家が柔道の技術を指導し、現地の人々がそれを改変して発展させた格闘技。

ロさんは、世界選手権を3階級で計8回制覇し、最多優勝記録を樹立。最も成功した柔術家の1人だった。フルネームは「レアンドロ・ロ・ペレイラ・ド・ナシメント」。

現地メディアが警察の報告書をもとに伝えたところでは、ロさんはこの日、サウデ地区にあるスポーツ・社交クラブ「クラブ・シリオ」に友人たちと出かけた。その店内で、非番の警官が近づいてきたという。

目撃者によると、この警官はテーブル席で、ガラスのボトルで脅すようなしぐさを見せ始めた。ロさんは警官の動きを封じ、立ち去るよう伝えた。

すると、警官は銃を取り出し、ロさんの額に発砲したという。

ロさんは病院に運ばれたが、家族の弁護士によると、数時間後に脳死と宣告された。家族は、回復の見込みはないとしている。

警察によると、発砲した警官は逃走中だという。警察は殺人未遂事件として捜査を開始し、警官の行方を追っている。
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