https://mainichi.jp/articles/20220807/k00/00m/050/245000c
ある調査によれば、日本はこの70年間で、実に85%もの年月をオリンピック・パラリンピックの招致、開催に費やしてきたという。
「オリンピック依存症」とも言える状態だ。約1年前に東京大会が終わったと思ったら、今度は札幌市による2030年冬季大会の招致活動が本格化している。
今、この国に五輪開催は本当に必要なのか。調査で「85%」を導き出した坂上康博・一橋大名誉教授(スポーツ社会学)に聞いた。
日本が戦後初めて招致に乗り出したのは1952年だ。60年大会の東京開催を目指したが、ローマが選ばれた。
坂上さんは、この52年を起点に東京大会が閉幕した21年9月に至る69年4カ月を対象として、各都市の議会が招致を決めてから
落選するまでの月数、または選出されて大会が終了するまでの月数を数えた。
その結果、招致や開催に費やした年月は調査対象期間の85%(計59年)に及んだという。