校庭の大イチョウの枝が折れ直撃、校長死亡 樹齢160年以上の学校のシンボル

 9日午後3時50分ごろ、鹿児島県曽於市末吉町南之郷の高岡小学校の校庭中央付近にある大イチョウの下で芝刈りをしていた校長(57)に、折れたイチョウの枝が直撃した。校長は搬送先の病院で死亡が確認された。

 曽於署などによると、イチョウは高さ約20メートル、幹回り約6メートル。折れた枝は長さ約8メートル、直径約30センチあり、十数メートルの高さから落下した。樹齢は160年以上と推定されている。死因や枝が折れた原因を調べている。

 校長は同日朝から手押し式の芝刈り機を使って1人で作業。午後も作業を続け、校舎にいた教職員が「ドサッ」という音に気づいて校庭を見たところ枝が落下。駆け付けると校長があおむけに倒れ、枝の下敷きになっていたという。

 大イチョウは同校のシンボル。PTAが中心になって約20年前からライトアップをしたり、収穫したギンナンを販売して教材費や地域活動費などに充てたりしてきた。住民によると、5年ほど前に伸びた枝などを伐採。2年前の台風では幹が裂けたという。校長は昨年4月に赴任。近所の50代女性は「とても熱心な方で、こまめに作業されていた。こんなことになるとは」と肩を震わせた。

 高岡小の児童数は6人。近年の児童数の減少に伴い、2024年4月に廃校し、末吉小学校に統合されることが決まっている。

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