夏の「見るハラ」どこからアウトなのか

この夏、「見るハラ」が話題になっている。今年の夏は特に暑く、街では薄着の
女性が目立つ。“目の保養”とばかり、ついつい露出された素肌を目で追って
しまうオジサンもいることだろう。

ところが、そのジロジロと見ることが「新種のセクハラ」と騒がれているのだ。
性的な視線で見られることを不快に思う女性たちが「見るハラ!」と主張し、
論争となっている。

ネットでも「目に入るんだから見ていいもんだと思ってた」「そういう服着て
外出てるんなら見られる覚悟で出るべきでは?」という“見るハラ否定派”が多い一方、
「ニヤニヤしながら見てくるの不快」「海外の方が露出は多いけど胸元を
見ないのがマナー」などと不愉快な思いをした人の意見もあった。

見るハラはそんなに悪いことなのか? 50代のオジサン会社員は
「私はよく職場で女性社員をジロジロ見るんですよ。前の職場では女性社員が
上司に『あの人をどうにかしてください』とチクったほどです。

でも、『見てないですよ』『証拠あるんですか』と言い返しました。見るだけじゃ
犯罪にはならないですから」と、“見るハラ=無罪”と訴えた。

実際はどうなのか。元衆院議員で弁護士の横粂勝仁氏は「“ジロジロ見る罪”
というのはなく、見るだけなら犯罪にはなりません」と指摘した。

ただし、プラスアルファがあると話は変わってくる。「見られる人が離れたのに付きまとったり、
『見ないで』と言われたのに見続けることを繰り返したりすると、軽犯罪法、都道府県の
迷惑防止条例、ストーカー規制法に問われる可能性もあり得ます」

見るハラに対して、逆に女性が露出の多い服を着ることで、男性の方が見たくないのに
見せられているという「見せハラ」の主張もある。横粂氏は「へそ出しや谷間レベルな
ら犯罪ではない。一線を越えて上半身や下半身の露出となると公然わいせつ罪があります」と解説した。

軽犯罪法の第1条20号にも公衆の面前で「しり、ももその他身体の一部をみだりに
露出した者」も犯罪に問われるとある。
https://news.livedoor.com/article/detail/22683149/