https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/business/mainichi-20220819k0000m040129000c.html
東京都内を中心に３０店舗のすし店を展開する「梅丘寿司の美登利（みどり）総本店」（本社・東京都世田谷区）のロゴを無断で使って
ウクライナを皮肉る偽の画像がＳＮＳ（ネット交流サービス）で広まっている。
同社は「当社と一切の関係が無い」とホームページで否定するとともに、警視庁に被害の相談をしている。
画像は、ウクライナの民族衣装を着たとみられる女性の口を、すし職人が手で塞ぎ、女性が手にしたウクライナ国旗が飛ばされるイラストが描かれている。
また、すしの写真とともに「話題を変えよう！ 美味（おい）しい寿司について話そう！」と日本語で書かれ、右下には同社のロゴが載っている。
ＪＲ渋谷駅前の電光掲示板や飲食店の看板で実際に表示されているよう、合成して作られている。
同社によると、１１日夜にこの画像をＳＮＳで目にした客から連絡があった。
翌１２日には、在日ウクライナ大使館から看板を作製したのかどうか事実関係の確認を求めるメールがあった。
同社はその日に、画像とは無関係とする文書をホームページ上で公開。
文書には「特定の国や人種に対する差別的思想や民族的敵意について一切持ち合わせていない」などと記載した。
同社の担当者は「なぜうちのロゴが使われたのか全く分からない」と困惑する。
大使館の職員からは「ロシアによるウクライナ侵攻で企業名などを悪用したフェイクニュースは世界では複数確認されているが、日本では初めてだ。
今後も増えてくると思う」との説明を受けたという。
大使館に取材を申し込んだが、「コメントを差し控える」としている。
同社によると、大使館の職員は、この画像についてロシアの通信アプリ「テレグラム」やツイッターで拡散したとみられるが、発信元はわからないとも話していた。
ロシア国内で流れるニュースでは、日本人がロシアによるウクライナ侵攻のニュースを聞き飽きているという印象を与える内容としてこの画像が使われているという。
