不審者から子ども守れ、教員がさすまたや椅子で対応 京都の小学校で訓練
学校へ侵入してきた不審者への対応訓練が、このほど京都府木津川市山城町の棚倉小学校で行われた。市内小中学校の教職員45人が、緊急時に迫られる判断を実践的に学んだ。
新型コロナウイルスの影響で3年ぶりに実施した。京都府警木津署員からさすまたや椅子などを使った対処法を教わり「相手がナイフを持っていたら間合いをしっかり取る」と説明を受けた。
参加者は、教員役と児童役になって6教室に分かれ、授業中に不審者が侵入した想定で訓練を始めた。どの教室に不審者が現れるかは事前に知らされず、状況に応じた対応が求められた。
父親を名乗って児童を連れ出そうとする不審者に対し、教員は口頭で説得した。不審者が突然刃物を取り出したため、即座に椅子で対応した。
一方、他の教室には不審者の侵入が伝わっておらず、教員が1人で対応してナイフで切りつけられる場面もあった。
不審者がナイフを振り回す間も児童がそのまま教室に居続けるなど、避難誘導や周囲に知らせる方法に課題が見えた。
木津署員は「先生が可能であれば大きな声で『すぐ逃げて』『他の先生を呼んできて』と伝えて。誰も何もしないと大きな事案になる可能性がある」と指摘した。
不審者対応に当たった奥田真也教諭（33）は「笛を持っていたけど使えなかった。頭で分かっていても体がすぐに動かない」と振り返り、定期的な訓練の重要性を語った。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e0e1fc482a1df7e2f621e1005ae8477366263571
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