快晴の空の下、ジョッキでグイッとビールを流し込む男性。マスクを顎にずらし、白い歯を見せて語り合う若い男女。
7月23日、東京・国立競技場近くのビアガーデンで、BBQパーティーが開かれていた。ある男性のポロシャツの背中には「TOKYO2020」のロゴ。
参加者は、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の元職員たちだ。

「当日は正午から午後2時まで会場貸し切り。参加者は300人以上いたと思います。子ども連れも多く、みんなでビールを飲んで肉をつついて、楽しい会でした。
組織委の元幹部や、会長だった橋本聖子氏も参加していました」(参加者)

 この日は、東京五輪の開幕からちょうど1年となる節目の日。新型コロナウイルスの感染拡大で開催が1年延期となるなど紆余曲折を乗り越えた元職員たちとしては盛大に「記念日」を祝いたかったところだろう。だが、現場には若干の後ろめたさが付きまとっていた。

「事前に幹事から、LINEで『公式ユニフォームは着てこないでください』と送られてきた」(別の参加者)

「週刊誌にばれたら大変だね」という声も出ていた
 当日、ビアガーデンの入り口付近ではスタッフが厳しく目を光らせ、後から会場に入ろうとする人には参加者名簿を手に名前を問いただす厳戒態勢。ごく数人の参加者が五輪ロゴ入りシャツを着てきてしまったのを除けば、五輪要素はひた隠しにされた。

 せっかくの記念BBQに、なぜここまでナーバスに?

「1つはコロナの『第7波』です。東京都内の新規感染者は連日3万人を超え、飲食を伴う会合を制限する企業もあった。『週刊誌にばれたら大変だね』という声も出ていました」(同前)

 とはいえ、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が出ていたわけではない。より大きかったのは、もう一つの理由の方だ。

「直前の20日に読売新聞が1面トップで、東京地検特捜部が組織委理事だった高橋治之元電通専務を捜査していることをスクープしたんです。自身が代表を務める会社と大会スポンサーだった紳士服大手『AOKIホールディングス』側の間でコンサル契約を結び、4500万円を受領していた疑いを詳報。
いったいどうなるんだろうね、と心配する声も会場ではあがっていた」(同前)

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