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肝練り

薩摩にはそういう無茶な鉄砲があるらしい。

　みなで輪になってすわり、鉄砲を天井から天秤のように水平に吊り下げて、火縄をつけ、火縄の火が燃えすすめば火蓋に点火して轟発するように仕掛けておく。

　その上で鉄砲を、ぶーんと回転させるのである。ぐるぐるまわるうちに、やがて火がついて、ぐわあんと弾がとびだす。だれかが死ぬ、いや死なぬともかぎらない。司馬遼太郎『薩摩浄福寺党』p13
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