https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20220819/6020014979.html

新庄市の障害者施設で複数の職員が虐待行為 山形県が行政指導

新庄市の障害者施設で、職員が利用者をたたいたり蹴ったりするなどの虐待行為があったとして、県が行政指導をしていたことが施設を運営しているNPO法人などへの取材で分かりました。
この法人では、虐待の実態や原因について調査を進めるため第三者委員会を週明けにも設置することにしています。

虐待行為があったとして県の行政指導を受けたのは新庄市で障害者施設を運営するNPO法人「くれよんはうす」です。

施設の関係者によりますと、この法人が運営する2つの生活介護事業所で、おととしから去年にかけて、施設で働く職員などあわせて4人が複数の利用者に対して虐待行為を行っていたということです。

このうち利用者に対して「臭い」とか「早く別の事業所に行け」などと暴言を吐いたり、利用者の頭をたたいたり体を蹴ったりしたほか、土下座を強要するなどの行為があったということです。

新庄市によりますと、去年、利用者の家族や施設から通報や報告が寄せられたことなどをきっかけに自治体による聞き取り調査が行われたということです。

その後、自治体からの報告を受けた県はことし6月、施設を運営するNPO法人に対して第三者委員会を設置して虐待の実態や原因について調査することや、施設の体制の刷新を求める行政指導を行いました。

これを受けてこの法人では週明けの22日に第三者委員会を設置することや代表理事が役職を退く考えを示しています。

NPO法人「くれよんはうす」の代表理事はNHKの取材に対し、「虐待が発覚してから被害を受けた方とその家族には個別に謝罪をしていて、保護者会を開き説明を行った。第三者委員会で実態の解明と原因の究明を行いそこで示された内容は真摯に受け止めて再発防止につなげていきたい」と話しています。