【広州=吉岡みゆき】カンボジアで好条件の仕事があると誘われて入国した台湾や香港の住民らが、現地で監禁や暴行、人身売買などの被害に遭う事件が多発し、今年に入って450件以上に上っている。台湾の暴力団関係者が関与しているとみられ、カンボジア、台湾、香港の各当局が摘発と救出に乗り出しているが、行方不明者も出ている。

香港メディアによると、今年に入り、SNSで「月収5万香港ドル(約87万円)。学歴、職歴不問。飛行機代不要」といった情報を見た人が応募すると、カンボジアのほかミャンマーやラオスに連れて行かれ、監禁されたり、詐欺に加担させられたりした。

台湾、香港の当局はこれまでに計72人を逮捕した。被害は東南アジア各国に広がっており、カンボジア警察も、被害者が強制労働させられていた賭博場の中国人経営者らを検挙したという。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20220821-OYT1T50096/