千葉市が市長名義で祝電 旧統一教会関連団体の式典に 千葉県知事が市長時代の19年
2022年8月24日 06時00分

 千葉県の熊谷俊人知事が千葉市長だった2019年10月、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体が開いた記念式典に、市が市長名義の祝電を送っていたことが分かった。祝電の依頼書には旧統一教会創始者の故・文鮮明ムンソンミョン氏の名前が明記されていた。

 市などによると、祝電を送ったのは、19年10月に東京都新宿区のホテルで開かれた「パラグアイ・レダ開拓二十周年記念式典」。旧統一教会が後援し、関連団体が主催した。市がパラグアイの首都アスンシオン市と姉妹都市で、祝電の依頼があり、市長公室長が式典の内容に問題がないと判断し送った。こうした祝電は原則、担当部署の所属長級が決裁し、市長には報告していなかったという。

 ただ、祝電依頼の文書には、文氏と妻の韓鶴子ハンハクチャ氏の名前が明記され、市側は旧統一教会と式典との関連を把握していた。市は「主催団体をもっと慎重に見極めるべきだった。今後は祝電や後援依頼について団体の性質に留意する」とした。

 また市は、旧統一教会の関連団体が18年8月に市内で開いた「ピースロード2018インジャパン千葉歓迎&出発式」を後援していたことも明らかにした。

 熊谷知事は新型コロナに感染し自宅療養中で、事務所は本紙の取材に「本人と連絡が取れず何もコメントできない」と答えた。(加藤豊大)

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