いじめ認め「長い間つらい思いさせた」、校長ら謝罪…女性の両親「形だけの謝罪だ」
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220823-OYT1T50293/
浜松市の女性(18)が市立小中学校時代に受けたいじめに関する市教育委員会の調査が不適切とされた問題で、当時の学校関係者らが23日、市役所で女性と両親に直接謝罪した。
女性や両親と面会した宮崎正教育長は「長い間、つらい思いをさせておわび申し上げる。一日も早い回復を心から願っている」と謝罪。「学校が安心安全な場所となるよう努めていく」と述べた。女性は「早くいじめを見つけ、対応してほしい」と言葉を絞り出した。
その後、当時の校長らが非公開の場で謝罪。両親などによると、当時の校長や教頭など7人が、1人ずつ謝罪文を読み上げた。女性は静かに聞き入っていたが、感想などは述べずに途中で退席した。
女性の退席後、両親と校長らで行われた話し合いでは、「覚えていない」「当時は分からなかった」などの発言があったという。記者会見した両親は、「形だけの謝罪だと感じた」と話した。
この問題を巡っては、弁護士や精神科医などで作る再調査委員会が3月に報告書を公表。市教委の調査に公平性、中立性が担保されていないなど問題点を指摘した。これを受け、市はいじめ対応の基本方針について見直しを進めており、9月をめどに改定する。
重大事態が疑われる場合には、市教委ではなく市長事務部局が調査することや、いじめ対策が機能しているかどうか評価、検証する仕組みなどを盛り込むことにしている。