国際政治学者の三浦瑠麗氏は、国葬をめぐる世論調査で「反対」が上回る現状について
「旧統一教会の件が響いている。銃撃事件から一両日は『国葬』と言い出しても受け入れられる雰囲気だったが、
一気に政治マターとなり、それが安倍政権に対する『モリカケ』問題など、
負の記憶を連鎖的に呼び起こしてこのような結果になっている」と分析する。

ただ、安倍氏については、「アメリカのオバマ元大統領と真珠湾を訪問して積極的な和解を成し遂げたほか、
トランプ前大統領とは世界各国が苦労する中で関係を構築するなど、国際的に日本の存在感を示した。
長期政権ということもあり、素晴らしい外交関係を構築した」とその業績を評価する。

「国葬」の費用を税金でまかなう以上、誰が対象でも批判はつきものだとしたうえで、
「国民栄誉賞も明確な基準はないが、時の政権が世論などを見て総合的に判断する。
『国葬』も同じで、実施するかは政治判断だ。

その上に立って、今回、『国葬』を営むメリットとデメリットを比べると、
弔問外交などで得られるメリットが大きい。
岸田政権はさまざまな理由を説明しているが、理にかなっている」と指摘する。
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/88051.html