連日ワイドショーは「旧統一教会と政治家」の話題を取り上げている。こうも続くとさすがに視聴者は食傷気味になる。食傷気味といえば、2月末に始まったロシアによるウクライナ侵攻では、これも連日戦況が伝えられたが、そのうち、陸続きで避難民が押し寄せている欧州で「ウクライナ疲れ」が出てきて、関心が薄れがちになった。

人は誰でも否定的な情報に晒(さら)され続けると、無意識的にもこれを無視し、頭の中から締め出そうとする。

しかし、そうやって忘れられていく中で、置き去りにされる問題がある。ウクライナでは「450万人の『子供難民』」だ。ニューズウィーク日本版(8月23日号)が「報じられないウクライナ戦争」の特集の中で取り上げた。


この他に戦争によってたくましく変身した「元コメディアン」ゼレンスキー大統領を取り上げている。立場が人を変える典型だ。

戦争勃発から半年。忘れてはならず、また、新たな視点で見なければならない段階にもなってきている。当初の集中豪雨的な報道がやみ、見落としていた観点、あえて無視していた陥穽(かんせい)など、これから吟味の時間に入っていく。それは「旧統一教会」報道にも言えるものだ。

https://www.worldtimes.co.jp/opinipn/mediawatch/20220821-164342/2/