「映画を盗むな」の広告がむしろ海賊行為を増やしている 仏研究

過剰なマナー広告は逆効果?
デジタル技術の発達に伴い、いわゆる海賊行為が映画業界に深刻な打撃を与えるようになってきた。映画館で上映中の作品を密かに撮影する、あるいはストリーミングで配信された画面を録画するなどの手法により、不正に作品に複製し再流通させる行為だ。

このような問題行為は著作権法に抵触するだけでなく、業界の収益性を損ね、新たな映画作品が生まれにくい環境を作り出してしまう。手を焼く各国の映画業界は、上映前に不正行為防止を呼びかけるCMを上映し、モラル向上を訴えてきた。日本の映画館では必ずといっていいほど「NO MORE 映画泥棒」のマナーCMが流れているほか、アメリカやイギリスなどでも過去にDVDの冒頭に公共広告が挿入されていた。

しかし、こうした広告を頻繁に流しすぎると、かえって海賊行為を行いやすい心理状態を生んでしまうことがあるようだ。行動経済学の観点からの課題として、フランスの学者たちが論文を発表し問題提起している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/54ce75427808fe793ba5109ab8241e36a81dd175