ライター VG+編集部 更新日2022.08.27
第53回星雲賞発表 日本長編部門は藤井太洋『マン・カインド』牧野圭祐『月とライカと吸血姫』 海外長編はアンディ・ウィアー『プロジェクト・ヘイル・メアリー』

第53回星雲賞各部門の受賞作品が決定
2022年8月27日(土)、福島県の磐梯熱海温泉ホテル華の湯で開催されている第59回日本SF大会 F-CONで、第53回星雲賞の受賞作および受賞者が発表された。星雲賞は日本で最も歴史が長い賞で、毎年、日本SF大会の参加者の投票によって受賞作品が選ばれる。

日本長編部門に選ばれたのは牧野圭祐『月とライカと吸血姫』(全7巻、小学館 ガガガ文庫)。授賞式に登壇した著者の牧野圭祐は「受賞できると思っていなかった」と話し、本作は米ソの宇宙開発をベースにしていることから宇宙開発の関係者への感謝を表明した。『月とライカと吸血姫』は2021年にアニメ化され、テレビ東京ほかにて放送された。『月とライカと吸血姫』はライトノベルレーベルのガガガ文庫から発売中。

もう一つの日本長編部門受賞作は藤井太洋『マン・カインド』(早川書房)。藤井太洋の星雲賞日本長編部門受賞は『オービタル・クラウド』に続いて二度目になる。『マン・カインド』は2021年8月に『S-Fマガジン』での連載を終了した作品。単行本になる前の受賞に、授賞式に登壇した著者の藤井太洋は驚きを表明しつつ、『マン・カインド』の設定を考える際に参考にしていたという故・伊藤計劃への感謝を口にした。

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