古代ローマ帝国の遺跡が出現 干上がったローマのテベレ川

ローマ、イタリア、8月26日(AP)― 過去70年で最悪の干ばつが進行中のイタリアで、雨が降らない首都ローマを流れるテベレ川で、これまで川底に眠っていた古代遺跡が姿を現している。
 ビットリオ・エマヌエーレ橋近くに現れたこの苔むした岩場は、かの有名なローマ皇帝ネロの名を冠した「ネロの橋」を支えたローマ時代の橋脚跡だといわれている。テベレ川の水位が低下したこの夏、川底から現れた。
 歴史学者によると、この橋は紀元1世紀に、皇帝ネロが対岸の古代ローマ庭園に行くために作らせた可能性が高いという。
 そんな歴史学者には非常に興味深い岩場は、一般の観光客には関心がないようだが、カモメにとっては格好の休憩所になっている。
 イタリア政府は、長引く干ばつとそれに伴う熱波により、複数の地域に非常事態を宣言しており、同国北部を東西に横切る国内最長のポー川を管理する当局は、最高レベルの干ばつ厳重警戒態勢を敷いている。
 この干ばつの影響で、ヨーロッパでは珍しい米の生産地帯である北部の経済的損失は、既に数十億ユーロに上っているといわれている。

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