神奈川県警逗子署は30日、同県逗子市の海岸付近で米海軍横須賀基地の米兵が通行人5人を後方から不意打ちして重軽傷を負わせたとする傷害容疑の告発状を受理した。23日に告発状を提出した逗子海岸営業協同組合への取材で分かった。

 告発状では、7月9日夜、歩いていた男女4人グループが後方から走って近寄ってきた米国人の男に次々に殴られたとしている。その直後「海の家」のゴミ拾いなどパトロールをしていた同組合関係者3人のうち、50代の女性が突然男に後頭部をわしづかみにされて顔面を地面にたたきつけれたという。

 同組合関係者によると、男は逃走し、数人が追いかけた。一時見失ったが、上半身が裸でブルーの短パン姿の白人の男だったこともあって、数分後にJR逗子駅2番線ホームで追いかけていた男性に押さえつけられ、現場に駆け付けた逗子署員に引き渡されたとしている。

 告発状を提出した同組合によると、米兵による同じような事件の再発を防止する目的で告発したという。逗子署から男が横須賀基地の米兵であることの確認は取れたというが、証拠不十分で身柄確保から3時間後には釈放されて基地関係者に連れていかれたという。

 最後に負傷した女性はほお骨、眼底、鼻骨、右小指、左中指などを骨折して、現在も完治しておらず治療を続けている状態という。【寺沢卓】
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