Vチューバーのキャラ中傷も人格権侵害…掲示板サイト投稿者の情報開示命じる判決

インターネット上でキャラクターを使って動画配信する「バーチャル・ユーチューバー(Vチューバー)」の女性が、掲示板サイトで自分のキャラを中傷されたとしてプロバイダーに投稿者の氏名などの開示を求めた訴訟で、大阪地裁は31日、「キャラに向けての投稿であっても、女性の人格的利益を侵害している」として開示を命じる判決を言い渡した。

判決によると、女性は、少女のキャラを通じてユーチューブで歌やダンスを披露するなどし、ツイッターのフォロワーは100万人を超えている。昨年5月、女性のキャラについて投稿する掲示板で「バカ女」「母親がいないせいで精神が未熟」と書き込まれた。

石丸将利裁判官は、投稿内容は女性を一方的に侮辱する内容だと判断。「キャラをいわば衣装のようにまとって活動を行っているといえる」として、女性本人の名誉を傷つけたと認定した。

女性代理人の田中圭祐弁護士(東京弁護士会)は「裁判所はキャラクターと本人の同一性の高さを認め、 誹謗 中傷に厳しい判断を示した」と指摘している。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20220831-OYT1T50344/