宮城県南三陸町教委が本年度、町内の小学校に入学した児童への祝い品として、旧統一教会の関連団体「世界平和女性連合」から寄付された冊子を配っていたことが2日、分かった。2018年度から寄付を受けていた町教委は「関連団体と知らなかった」としており、今後は辞退する方針。

「愛の福袋」

 冊子は「アワーストーリー」という月刊誌で、元大学教授らのインタビュー記事が掲載されている。冊子と文房具入りの袋が「愛の福袋」として、他の企業・団体の寄付品とともに5小学校の児童71人に配られた。

 町教委によると、東日本大震災の被災者を支援していた女性連合の広島市のグループを、18年度に町議から紹介され、福袋の寄付を受けた。斉藤明教育長が志津川小校長だった同年度に冊子は入っていなかったが、19~21年度は不明だという。

 今年4月、保護者が旧統一教会との関連をただした際、町教委は団体に支援実績があり問題視しなかった。安倍晋三元首相の銃撃事件後、保護者が再び指摘。県教委からも指摘された。

 斉藤教育長は「今まで復興支援というと何でもありがたく受け取ってしまっており、脇が甘かったと反省している。今後は一切関わらない」と語った。

https://kahoku.news/articles/20220902khn000049.html