室伏広治長官「部活は毎日やらなくていい」 中学校4割で上限超え
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スポーツ庁の室伏広治長官は1日の記者会見で、国のガイドラインが定めた上限時間を超えて活動している学校の部活動について「毎日のように行うのは、やらせすぎてはいないか」と述べた。室伏氏は、陸上男子ハンマー投げでオリンピックに4大会連続で出場した経験があり「五輪選手も週2日は休み、試合が近くなると、1日おきにしか練習しない」とも語った。
スポーツ庁が2018年に定めた運動部活動のガイドラインでは、1日当たりの活動時間について平日は2時間、休日は3時間程度までと上限を示した上で、それぞれ1日ずつ休養日を設けるよう求めている。
一方、日本スポーツ協会が21年に実施した調査では、中学校の約4割で上限時間を超えて活動している実態も明らかになっている。
会見で室伏氏は「中学生の発達、発育の観点からも、土日含めてコンスタントに部活を行うことが良いのかどうか。根本的な問題がある」と指摘。23年度から公立中の部活指導を段階的に地域へ委ねる「地域移行」については「一つのスポーツしか体験せず、実質2年ちょっとで引退してしまう。学校にはないスポーツもたくさんあるが、(移行後は)いろいろな体験をしてもらう観点で取り組んでいくことも大切だ」と述べた。
スポーツ庁は、部活の「地域移行」に向けて23年度当初予算の概算要求に関連予算102億円を計上。移行に向けた協議で自治体と民間団体との調整役となるコーディネーターの配置や、教員に代わって学校の部活指導を担う「部活動指導員」の増員などを盛り込んでいる。【李英浩】
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