「なんで女装…」 社員への「SOGIハラ」、ピクシブが認めて謝罪
田中恭太2022年9月8日 16時49分
イラストや小説などを投稿できる人気サイト「pixiv(ピクシブ)」の運営会社(東京都渋谷区)で働くトランスジェンダーの30代女性が、元上司らからセクハラを受けたとして、同社と元上司に約556万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が8日、東京地裁(山田悠一郎裁判官)であった。同社は、原告側の請求を全面的に認める「認諾」の手続きを取った。
原告側によると、ピクシブは「使用者としての責任を認めます。人格や心を深く傷つける許されざる行為で、改めて深く謝罪します」との答弁書を提出した。原告代理人の仲岡しゅん弁護士は、「セクハラをめぐる訴訟での認諾は私の知る限りでは珍しい」と話した。
一方、元上司は事実関係について一部争う内容の答弁書を出した。原告側は元上司のみに対する賠償請求を追加し、元上司との間では訴訟が続く見通し。
「元上司が『おまえ男やろ』発言」と訴え
訴状によると、原告の女性は2018年4月、ピクシブにデザイナーとして入社した。入社当日から、元上司を含む複数の男性従業員から継続してセクハラを受けたと主張した。
具体的には、元上司に腰に手を回されて性自認や性交渉の回数などをきかれた▽宴席で陰部に元上司の顔を押し当てられた▽「なんで女装してんねん。アホかい。おまえ男やろがい」と言われた、などと訴えていた。
女性は社内の相談窓口に被害を報告。会社からは元上司を女性と接触させず、社内の飲み会にも参加させない措置を約束された。
だが、元上司はその後も女性の執務スペースに立ち入ったり、飲み会に参加したりしていたという。
※略※
https://www.asahi.com/articles/ASQ985GW9Q98UTIL01M.html?iref=comtop_7_04